新居拓也のブログ。2016年夏、カナダのユーコン川を下ってきました。前職は地方紙記者。元川の学校スタッフ。


by n11t

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改造というほどでもないが、セギフィーボロにいくつか手を入れた。


まずは後部座席の後ろ側の布。ここのネジが緩く、寝ていたらよく剥がれていたので、日本から持ち込んだ電動ドリルを使い、ねじで固定した。


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これで外れなくなり、寝るときにも気にならなくなった。


そしてオーディオとエアコン周りだが、購入した時点でここの内装の半分が失われていた。全部取り除いて入ればそれはそれでボロ車として美しいのに、無理やり剥ぎ取ったようなだったので、全部取り払った。内装外しの経験はなかったが、マイナスドライバーとGoogle先生の手助けで意外と簡単にできた。

ごっそり外れた。へえ、こんな構造なのか。

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作業前の写真を撮り忘れたが、これが取り除いたパーツ。


最後に後部座席の天井下にロープを渡し、ホームセンターで買ったLEDライトをつるした。このライトはUSBで充電でき、充電がたくさんあればスマホも充電できる優れものだ。これで車中泊中、バッテリー上がりを気にしながら室内灯を使う必要がなくなった。

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by n11t | 2016-12-06 11:05 | ワーキングホリデー

しばらく日本に帰国している間、かつてのホストマザー・ジルの息子ダニエルが僕の車を保管してくれていた。

久々に再会したセフィーボロ。ダニエルに「オイルが漏れていたよ。修理が必要な程度かどうかはわからないけど」と告げられた。


エンジン周りは痛めてしまうと嫌なので、修理に出すことにした。たまにスピードメーターが動かなくなるという不具合もあったので、いっそ同時に直してもらおう。


ダニエルが友達がやっている自動車修理屋を紹介してくれた。とてもフレンドリーな店だった。車を預け、僕はジルの家に滞在することになった。


翌日、修理屋から電話があった。オイル漏れはどうやらパーツの交換が必要。スピードメーターの故障はよくある接触不良なので簡単に直せそうらしい。あと、タイヤの交換も勧められた。少し悩んだが、またその後1ヶ月ほど日本に帰るということを考えて、タイヤの交換は見送ることにした。帰ってきてからまた考えよう。


その2日後、修理が完了。700ドルほどかかったが、20万円ほどという日本ではありえない価格で買った中古車なんだからしょうがないか。


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アーザーズパス国立公園近くで


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by n11t | 2016-12-06 10:44 | ワーキングホリデー
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昨日獲ったブルーベリーに砂糖を入れ、焚き火で煮詰めると簡単に美味しいジャムができた。朝食はブルーベリーのジャムをフランスパンにつけて朝食にした。

釣ったパイクは2種類の料理にした。一つは、シンプルに焚き火で焼いてトマトクリームのパスタソースをつけて食べる方法。身がプリッとして美味しい。ただ、身の間にあるY字の小骨が邪魔なのと、独特の匂いが後味にあるような気がした。

もう一つは、麺つゆに砂糖、ローズマリー、少量の水を加えた液にしばらく浸し、焚き火でスモークにすると言うもの。身の水分を飛んで骨が取りやすいし、煙で香りがついて後味も気にならない。この食べ方が気に入った。

ちなみに日本から来る前、パイクが釣れたら蒲焼にしてやろうと思っていた。ナマズと同じ白身の肉質であれば、同様に美味しいはずだと思っていた。しかし、不覚にも金串を忘れてしまってできなかった。木の枝を削って串を作る元気は、昨日の僕には残っていなかった。

しかし肉質はパイクとナマズの肉質には違いがあるようだった。例えるならナマズは鶏肉、パイクはエビ類だ。

朝靄の中を出発した。テスリン川が合流してから川幅は倍になり、水にも濁りが出ていた。少し進むと雨が強くなってきた。この日も「試練」という言葉がしっくりきた。

テスリン川と合流したユーコン川は水量が倍増し、ゆったりと流れていた。
少し離れた場所の右岸の出っ張りで大きな生き物が現れたのに気づいた。
ついに出た。グリズリーだ。次の瞬間、グリはザバザバと水に入り、川を泳いで渡り出した。
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「本当にクマは泳ぐんだ」と驚いたが、よくよく考えると彼らにとっては当然のことなのかもしれない。このあたりのユーコン川は深く流れも力強いが、橋はないのだから、渡るには泳ぐしかない。

カヌーにつけたGoProの録画ボタンを押して慎重に近づいた。かなり接近した気になっていたが、録画した動画を見るとクマは米粒ほどにしか写っていなかった。ビビって数十メートル離れていたようだ。

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川から上がったグリは崖を上って行った。僕が「おい」っと声を出すと、グリはこっちを向き、歯を出して威嚇した。僕が手をパンパンと叩くと、逃げていった。初日のクロクマも手を叩く音で逃げた。僕の中ではこの音がクマを遠ざけるのではないかと考えている。
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少し進むと今度は手を振る人の姿が見えた。「上がっていきなよ」と意味のことを言っているようだった。少し離れていたが目一杯漕いで、流される直前、ギリギリで接岸した。

彼らニュージーランドから来た3世代家族だった。おじいちゃんのジョンで牧場主。その奥さん、息子(あるいは娘)夫婦、小学校低学年か幼稚園くらいの孫3人の7人だ。さっき到着して雨よけのタープを張り、焚き火を焚いたところだった。お父さんは大工兼アウトフィッターだといい「休みなんだかどうなんだか」と笑っていた。

暖かいホットチョコレートを入れてくれた。僕が「さっき泳いでるクマを見たんだよ」と写真を見せると、「僕もね、僕もね、おっきいクマを見たんだよ」と目を輝かせて自慢した。

ちなみにこの少年、後日カヌーの上でぼーっとしていたのか川に転落してしまったらしい。僕はその場面にいなかったが、目撃者曰く「父親が片手でひょいっと拾ってカヌーに乗せていたよ。子犬でも拾い上げるみたいだった。タフな父親だよ」。

雨が降り続く。上陸するのも面倒なので、カヌーの上で椅子に座ったり、フライを振ったりしてのんびり下った。

偶然なのだが、日本で買ってきたヘリノックスのグランドチェアが驚くほどカナディアンカヌーにフィットしていた。体を包み込むようで座り心地もよく、チェアに座ってパドルで舵を取りながら流されることが増えた。うとうとして寝てしまうこともよくあった。

午後7時、ツインクリークスに上陸。ここには地図でGood Campと書かれた場所が数カ所ある。真ん中にある場所が広く、人もいなかったのでそこを選んだ。

さて、大変なのはここからなのだ。雨の中、そしていつクマが出てくるかわからない場所にキャンプを設営するのには、かなりの気力と体力を使う。

まずは屋根作り。これは雨をよけ、荷物を置き、濡れた雨具を干す場所だ。クマ対策のため食事をテント内ですることが不可能なため、食事をする場としても必要だ。

出発前日、ホワイトホースのアウトドア用店で最後まで買うべきか迷ったのがこのタープだった。Rabの2〜3人用で100ドル。結果的に、荒野の旅にタープは必須だとわかった。
雨に濡れながらタープを設置し、その下に重たい荷物を運び込んだ。
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次は薪集めだ。暖をとったり、クマが嫌いな煙の匂いを撒き散らしたりするために、たくさん必要だ。
ノコギリを持って林に入り、太いものから細いものまで色々集める。キャンプ地に持って帰ると、まず長さを適当にきりそろえる。そして太い薪を割り、乾燥した焚付けを作る。雨に濡れ、汗もびっしょり。

次は雨でずぶ濡れの薪に火をつけ、安定した焚き火を作らなければならない。
紙に火をつけたらすぐに細い木に火を移らせ、息を吹き付けながら木を足していく。これが簡単ではない。川の学校で子どもと遊んでいる時、子どもの体を温めたり、休憩する場所を作るために、木をパパッと集めて素早く火を起こすことはよくあった。スタッフにも指導していたし、焚き火にはそれなりの自信があった。

それでも雨のユーコンでの焚き火はよく失敗した。どの薪もびしょ濡れで、紙などの焚付けも少ない状況では、すべてのステップを丁寧にやらなければ失敗してしまう。大抵は準備が雑なのが原因。乾燥した小さな木(大抵は太い木を割り、中の乾燥した部分を取り出して使う)が少なかったり、他の薪とごちゃまぜにしていてくべるのに手間取ると、火は育たずに消えてしまう。

焚き火ができた頃にはクタクタだった。タープの下にしゃがみ込んで一息つく。インスタントラーメンを調理し、夕食。森から追加の薪を調達した後、就寝用のテントを張って寝た。

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by n11t | 2016-12-06 07:19 | ユーコン川