新居拓也のブログ。2016年夏、カナダのユーコン川を下ってきました。前職は地方紙記者。元川の学校スタッフ。


by n11t

【元川ガキ、ユーコンへ行く】ただひたすらに漕ぐ(7月28日)

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切れた指の血は止まっているようだった。ターピングテープで一晩固められた指はいささか冷たくなっているようでもあった。まだ動かしては傷口が開いてしまいそうな気がしたので、指を気にしながらパドリングした。


青い空に太陽が昇っていく気持ちの良い朝。いつもの通り、1時間ほどかけて荷物を一つ一つパッキングし、出航した。マディな川が延々と続く。iphoneで音楽を聴きながら下った。サカナクションのアイデンティティとか、くるりの宿はなし、とか。


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取りこぼした10代の思い出とかを掘り起こして気づいた

これが純粋な自分らしさと気づいた

どうして時が経ってそう僕は気がついたんだろう

見えなかった自分らしさってやつがわかり始めた

(サカナクション・アンデンティティ)


今までなんとなく聞いていたこの曲はこんな歌詞だった。

純粋な僕の10代は大好きな吉野川を破壊しようとする行政に怒り、ユーコンに憧れるはみ出し者だった。その後、いろんな妥協や世の中に溶け込むすべを学んでここまで来た。

ただ、それでよかったのか。


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私設のキャンプ場にテントを張る。料金は忘れた。

宿はなし 今日も川のそば 暮れ行く夕凪を眺めれば

(くるり・宿はなし)


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ここで突然、趣味の刃物の話になるが、ユーコンに持って行ったのは昨日怪我の原因になったノコギリの他、ガーバーのゲーターフォールダー、コールドスチールのスペシャルフォースシャベル、レザーマンのマルチツールの4点。


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ゲーターフォールダーは小物を切るにも、魚をさばくにも、小さな薪を割るのにも過不足がないナイフで、普段のキャンプ、川遊びの時からお気に入りの一本だ。


コールドスチールのシャベルは今回のために買ったもので、ブレードに刃が付いているという不思議な一品だ。ロシアの特殊部隊が使うシャベルを元にしたという。ロシアの護身術、システマでも使われるのだという。

ブレートについた刃はユーコンでも大活躍だった。苔だらけの森の地面に綺麗なトイレ穴が掘れるし、薪を集める際にも木の枝ぐらいは落とせる。熊と出くわした時にも何か武器を持っていれば少しだけ安心だ。実際は熊の前では何の役にも立たないんだろうけど。



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by n11t | 2016-12-19 11:24 | ユーコン川